「まとまりのない文章」、ここをチェックしてみよう! でお伝えした、4つのチェックポイント。
② 読点「、」が多すぎる。もしくは、なさすぎる。
③ 尻切れトンボになっている。(結論がない)
④ 文末がほとんど同じ。
2回目の今日は、「②読点「、」が多すぎる。もしくは、なさすぎる。」について。
◆読点が多すぎる、少なすぎる文章は…
読点とは文中の「、」のことです。
読点は、文中に入れることで読みやすくなります。音楽で言うところの「ブレス(息つぎ)」のような役割、と考えると分かりやすいのではないでしょうか。
また、読点によって『「誰が」「何を」』をはっきりさせることもできます。
では、読点が多すぎる文、少なすぎる文を例で見てみましょう。
<例>
●読点が多すぎるパターン
病院に行ったら、たくさんマスクをしている人がいて、インフルエンザが、とても流行っていることを、改めて実感した。待合室で、私は、携帯を見ながら、会話している、女性の話を、ぼんやりと聞いていた。
●読点がなさすぎるパターン
病院に行ったらたくさんマスクをしている人がいてインフルエンザがとても流行っていることを改めて実感した。待合室で私は携帯を見ながら会話している女性の話をぼんやりと聞いていた。
読点が多すぎると、文章がプチプチと細切れになります。読んでいる方も、読点でいったん文章を切りながら読んでしまうので疲れる感じが残ります。
逆に読点がなさすぎると、ダラダラとした文章になります。最初から最後まで、ダラーッとイッキに読むので、何が言いたかったのかよく分からないですね。
そして、両方に共通して言えるのが
「読点で意味を通じなくさせてしまっている」
ということです。
読点は、文章の意味を理解してもらいやすくするのに必要なものであるのに、「必要以上に入れない」「必要以上に入れすぎる」ことによって、文章の意味を読み手がサッと理解できず、混乱させてしまいます。
◆読点の位置でまったく意味が変わってしまうことも…
さきほどの例の文章の後半部分、これには落とし穴があることに気付かれたでしょうか?
・待合室で、私は、携帯を見ながら、会話している、女性の話を、ぼんやりと聞いていた。
・待合室で私は携帯を見ながら会話している女性の話をぼんやりと聞いていた。
この2つの文だと、
「私」は「携帯を見ながら会話している女性の話」を聞いていたのか?
「私は携帯を見ながら」、「会話している女性の話」を聞いていたのか?
どっちか分かりませんね。
このように読点の位置を適当に付けることによって、「私」と「携帯を見ながら」がどちらに繋がるのかが曖昧になるので、読者がそれぞれに違う意味で捉えてしまいます。
これでは、自分が本来伝えたいことが正しく読者に伝わらないということになります。
まとまりのない文章②、それは句読点の過不足で読者を混乱させること。
読点の付け方にこれというルールはありませんが、どのようにつけたら「読みやすいか?」「自分の伝えたいことの意味が通じるか?」を、後で見直してみてくださいね。
では、次回は「③尻切れトンボになっている。(結論がない)」についてお話しますね。