今日は「あの」「その」「こちら」「あそこ」などの(指示)代名詞について。
文章の中で同じ内容を繰り返す時、代名詞を使うことがよくあります。
例文です。
「以前、『○○○』という文章上達の本を読み、その本をテキストにして数カ月勉強しました。数ヵ月後グンと文章力がアップしたので、それはその本のおかげだと思っています」
「その」は両方本のタイトルにかかっています。これくらいの文章の長さなら「その」は読んだ本のことだとわかりますが、長い文章の場合、ずいぶん後から「その本」と言われても読者からすると「どの本?」となってしまうことがよくあります。
代名詞を使うのは文章の繰り返しを防いでくどい文章にならないようにするためですが、いくつも使ったり長い文章で使うと読み手に不親切になってしまいます。
書いている本人は「その」「あの」で意味がわかっていますが、読み手にはわからなくなってしまう場合があるということですね。
読み手にすれば、「その時ってどの時?」「あそこってどこ?」となるワケです。常に読み手を意識して、読み手が迷子にならないように気をつけましょう。